数多くの人達の新生活が始まる季節、少し外を出歩けば
真新しい鞄を背負う学生や、まだ着慣れていないリクルートスーツ姿の新社会人を
ちらほら見かける。その人たちから溢れ出る新しい生活への期待感、
春の暖かい気温も相まって眩い風景が広がっている。
かたや、自分は働かずに過ごす日常に罪悪感を感じつつある。
働いていた時にはあれほど渇望していた休息の日々は、
いざ体験してみると意外と味気ないものだったりする。
何もしていないわけではないのだが、この罪悪感は社会からはみ出ていると
自覚している心理面からくるものなのだろうか。
有限であればこその有難さ、より充実した休日にしようという意思が
働いている気がする。
きっとこの先の人生もずっと無いものねだりが続いていくのだろう。
あればないことを羨み、なければあることを妬むような。
極論を言えば雨風凌げる住居があって、1日3食食べられるだけで
何と贅沢なことか。すでに得られている幸福には見向きもせず、
隣の芝生の青さから目が離せないでいる。
とはいえ再就職したらこんなにも時間を持てることは中々無いだろうから
極力やりたいこと、今しかできないことを色々やっていこうとは思う。